技術職の社員が語り合う池上通信機の検査装置について 技術職の社員が語り合う池上通信機の検査装置について
技術者座談会
技術職の社員が語り合う
池上通信機の検査装置について
池上通信機の検査事業に携わる技術職社員5名による座談会。
錠剤検査装置に関することを中心に、技術職としての仕事のやりがいや当社の魅力について語り合ってもらいました。
普段はなかなか聞くことのできないお話などもあり、ぜひご覧ください!
営業・マーケティング本部 IS・SE部 S.T.
営業・マーケティング本部
IS・SE部
S.T.
IS技術部 / 営業・マーケティング本部 IS・SE部 K.T.
IS技術部/営業・マーケティング本部
IS・SE部
K.T.
IS技術部 IS技術課 I.Y.
IS技術部
IS技術課
I.Y.
IS技術部 IS機構課 T.H.
IS技術部
IS機構課
T.H.
IS技術部 IS検査課 H.Y.
IS技術部
IS検査課
H.Y.

Talk 01
錠剤検査装置に関わる技術者の仕事

営業・マーケティング本部 IS・SE部 S.T.
K.T.
K.T.

今回のテーマは「錠剤検査装置」です。これは薬やサプリメントといった錠剤の外観画像データをもとに不良品を認識する検査装置のことで、錠剤に付着した汚れや異物、欠け、刻印や印刷文字の不良を顧客の基準に合わせ選別することができます。1分間に1万錠以上を検査・選別するというこの装置がどのようにつくられていくのか、まずはそれぞれの技術者の仕事について話をしていきましょう。

S.T.
S.T.

それでは、お客様と最初に接することが多い技術営業職の私から話したいと思います。お客様から装置に関する問い合わせがあると、当社の検査装置で対応できるのか、もしくはお客様が求めている仕様にどうすれば対応できるのかを確認するためにお客様立ち会いのもと、評価テストを行います。ここで抽出したデータを元に、お客様のご要望を満たせるような仕様を装置にフィードバックし調整をかけていきます。

K.T.
K.T.

そこで話を受けるのが、私たちIS技術部です。S.T.さんが取得してきたVOC(お客様の声・要望のこと)をどのように具現化していくのかを技術面から具体的に考えていきます。仕様によってはお客様の要望を100%満たすことができない場合もありますが、それを「無理です」と終わらせてしまうと受注できなくなってしまうので、異なる方法や技術で代用できないかという代案を模索しながら進めていきます。

I.Y.
I.Y.

私はIS技術課に所属しており、撮像した錠剤画像を画像処理するためのソフトウェア設計を担当しています。錠剤を撮像したカラー画像に対して、良品か不良品かを判断する感度パラメーターをつくることで、人の目では瞬時に確認できないような不良品を瞬時に検出します。お客様ごとに錠剤の形状や色、サイズも異なるので、毎回それぞれの錠剤に適応できるように調整していくことが求められます。

T.H.
T.H.

私はIS機構課にて機械部品の設計を担当しており、3DCADを使用して、フレームや外装や、錠剤搬送機構といった検査装置の目に見えるところのモデリングと図面作成を行っています。錠剤を高速で搬送する際に、撮像中に揺れが生じないような構造にするといったことや、技術営業のS.T.さんがヒアリングしてきたVOCを満たすための装置の改善や、顧客ごとのカスタマイズ設計をどう実現するかなどを考慮しながら図面を描いていきます。また、設計を進めていく上で改善点を見つけアドバイスや設計変更の指示をするのも役目のひとつ。品質向上やコストダウンのために細部まで妥協しないことを大切にしています。

K.T.
K.T.

私が技術面のことを相談する相手がまさにI.Y.さんのような画像処理のスペシャリストであり、T.H.さんのような機械のハード面を考えたりしている人たちで、お客様のご要望を満たすために一緒に開発したり設計したりするのです。

S.T.
S.T.

お客様の要望を満たすことができるのかが受注のカギとなります。ですので、K.T.さんたちのような方々と細かな調整を行いながら取り組んでいくことが非常に大切ですね。その後、お客様が求める仕様になった検査装置をお客様立会いのもとデモンストレーションを行います。このデモで大きな問題がないようでしたら受注となり、実際に装置の開発・製造に入っていきます。

H.Y.
H.Y.

私はIS検査課です。これまで皆さんが設計してきた部材を製造部門が組み上げ、最終工程であるIS検査課にて検査・調整を行います。顧客から支給される錠剤に対し装置をオペレーティングし、仕様を満たすように装置全体を調整する業務です。
機構系では0.1mmの誤差が致命的なトラブルになる部分もあります。また処理系では、人間が脳で判断する認識と異なっていたりします。機構系と処理系がうまく融合しなければ、最良のパフォーマンスを生み出すことができません。
装置がまとまると、お客様立ち会いのもと仕様を満たしているのかご確認いただきます。その後、現地に搬入して最終検査を行うのですが、工場の湿度や温度、前工程の装置の状態などにより、さらなる調整が必要になることも。その場合、顧客と協議を重ね検査精度を追い込み、仕様を満たした上でお引き渡しを行います。

IS技術部 / 営業・マーケティング本部 IS・SE部 K.T.

Talk 02
検査事業に携わるやりがいとは

IS技術部 IS技術課 I.Y.
I.Y.
I.Y.

当社の検査装置は一般的に知られている薬品の検査にも多く使用されています。普段暮らしている中でその薬の名前を見たり聞いたりすると、自分たちが日々開発している装置がこうして社会の役に立っているのだなということを実感しますね。

T.H.
T.H.

携わるまでは私も気づかなかったのですが、服用する薬が欠けていたり汚れていたりすることなんてないですよね。そう思うと、気づかない内に世の中の役に立っているのだなと思います。同時に、薬を供給する側に貢献できているというよろこびもあります。小さな錠剤の不良品を見極めるのは人の力では限界がありますし、そういう作業を自動化することで負担の軽減につながっているのかなと。

H.Y.
H.Y.

私もずっと服用していた薬が当社の検査装置を使用していたことを後になって知りました。自分でも気づかないくらい、縁の下の力持ち的な存在なのだと実感しました。職種柄、私は様々な業種の人と仕事をすることが多くあります。お客様である製薬会社の方をはじめ、検査装置につながる前後装置メーカーの方、商社やゼネコン関係の方々、海外では現地通訳の方など。そんな人たちと一緒に係わりを持って働けるのは大きなやりがいですね。海外出張時は、関係者の自宅に招いていただく機会もあり、観光では体験できないようなつながりを持てます。

S.T.
S.T.

様々な人と携わりながら仕事ができるやりがいは、私も同感です。前後装置などを担当する協力会社の方たちと共に開発に取り組んだりするので、装置が完成した時は多くの人が絡んで出来上がった分、大きな達成感が味わえますね。また、お客様がお困りだった課題を解決できた時は、当社への期待に応えられた気がしてうれしいものです。

K.T.
K.T.

やはりお客様の要望を具現化するために試行錯誤して生み出していくのは、技術者として大きなやりがいを感じますね。難易度の高い技術力が求められる場合はなおさらです。もう一方で、社会的な貢献という意味では、世の中の薬の安定供給につながっているということですね。お客様から直接お礼を言われることもあり、自分たちの仕事が世の中に必要とされている薬の製造に寄与できていると思える瞬間です。

Talk 03
検査事業の未来について

IS技術部 IS機構課 T.H.
H.Y.
H.Y.

お客様である製薬会社も、社会もどんどん変化していくと思います。海外の製薬会社ではバイオ医薬品へシフトしている企業や、自社で製造工場を持たないファブレス化も進んでいます。そのようなことを考えると今後は、固形剤以外の検査とか、錠剤内部のX線検査を高性能化させるとか、装置を販売せず検査を受託するとか、多様化していかなければいけないと思いますね。企業も人も固定化してしまうのは良くないので、まずは製薬業界の動向を見ながら柔軟に変化を受け入れる必要があると考えています。

T.H.
T.H.

世の中ではますます製造工程の安全性が求められるようになっており、検査装置に対する要望も高くなって来ているのかと。そのような時に私たちの技術で何ができるのか、しっかり考えていかないといけないですね。同時に、製薬会社のようなお客様にとっては、製品の低価格化を図る上で検査を自動化することはますます必要になってくると思うので、今後私たちの検査装置が活躍できる場所がより広がる可能性もあるかと感じています。

I.Y.
I.Y.

確かに検査装置に対するニーズはますます広がっていくかもしれませんね。私が担当している画像処理の分野でも機械学習などの新しい技術を組み合わせながら、もっと精度の高い検査装置の開発ができたらいいなと思います。

K.T.
K.T.

私は検査事業が池上通信機の中心事業の一つと言われるようになるくらいまで成長させていきたいですね。そのためにも、現在の製薬会社や健康食品といったお客様だけでなく、食品会社や化学製品会社などのお客様にまで視野を広げ、製品の汎用性や多様性を高めて他分野でも遜色なく使用できるように製品開発に注力できればと考えております。

S.T.
S.T.

検査事業の池上通信機と言われるくらいを目指さないとですね。現在、当社には錠剤検査の他にもフィルムの欠陥を検出できるシート検査装置があり、私はこの技術を産業分野への検査事業として広げていけないかと思っています。今の技術をイノベーションすることで、他分野への事業展開も行えるようになれればいいですよね。

H.Y.
H.Y.

もちろん他分野への展開を視野に入れることは重要な視点ですが、そう簡単に参入できない世界でもあります。すでに専門性の高い企業が展開している業界ですからね。私は他分野に目を向けるのと同時に、そろそろ海外へ目を向けることも重要かと思います。当社の錠剤検査装置は海外での実績も数多くあるので、最新の装置をアピールすることは強みになるのではないかと。

K.T.
K.T.

強みと言えば、当社の高速処理の技術もそのひとつではないでしょうか。これから先、あらゆる産業で生産効率と同時に安全性を求められたりすると思うので、当社の高速で画像処理を正確に行える技術力というのは応用できるのではないかと感じています。

Talk 04
技術者目線から見た、池上通信機の魅力とは

IS技術部 IS検査課 H.Y.
T.H.
T.H.

営業と工場の連携がよく取れていると思います。特にプロダクトセンターに在籍するS.T.さんのような技術営業職は技術職出身の人なので、こちらの立場や意向を理解して物事を進めてくれるのでストレスなく仕事ができますね。また、ジョブローテーションで様々な専門分野に挑戦できる環境もあり、幅広くスキルを磨きたい人には恵まれた環境だと思いますね。

H.Y.
H.Y.

T.H.さんが言うように、入社してみるとこんなに専門技術の選択肢があるのかと思いますよ。当社では本人が挑戦したいという意志を優先させてくれるので、様々な可能性にトライできるのではないかと。同時に、技術や知識を習得するための教育機能やサポート体制もしっかり整っているので、挑戦を実現につなげられることも十分可能です。

S.T.
S.T.

おっしゃる通りで、様々な専門スキルを磨くためのセミナーや海外の展示会などにも行かせてくれますね。ちょうど今、ドイツで展示会があるというお誘いを受けたばかりでして。

T.H.
T.H.

私も何年か前にラスベガスでの開催された展示会に行かせてもらったことがありますよ。大変刺激を受けました。

S.T.
S.T.

そうですよね。当社には挑戦させてくれる風土が根付いています。私も技術職だったころ、一年目から機構設計や開発に携わらせてもらい、新人ながらもアイデア出しなどもさせてくれていましたね。経験や年次に関わらず、裁量を持たせてくれるのでとてもやりがいがある職場だと思います。

K.T.
K.T.

それは私が入社した20年ほど前からずっとあるもので、この会社はチャレンジすることに対して寛大で一切怒られることがありません。現在、上司となった私もその風土は受け継いでおり、もし失敗しても自分が責任を取るから好きにやりなよ、というスタンスですね。と言うのも、池上通信機はチームで働いているという感じが強いからではないかと。何かトラブルがあってもチームで対応にあたることで、様々なアイデアが出やすく、解決に至るまでもスピーディです。コミュニケーションも互いによく取れているので、孤立している感じが全くありませんよね。

I.Y.
I.Y.

それは部署間をこえて感じることでもあります。一体感があると言うか、みんな一丸となって製品をつくりあげています。ですので、何かあった時に相談もしやすいですし、お願いもしやすいです。この垣根のなさが、いい意味で遠慮し合うことなく、お互いがいいものを追求できる関係性になっているのかと。高い技術を扱いながら、各部署がしっかりと意見を言い合える。これこそが、技術の池上を支えている力なのではないでしょうか。

K.T.
K.T.

I.Y.さんが今言ってくれたように、今日みなさんと話したことでますますその思いは強くなった気がしますね。ありがとうございました。

広い視野と自分らしさを持ってチャレンジして欲しい 広い視野と自分らしさを持ってチャレンジして欲しい